日蓮の女性観
日蓮の女性観
仏教は女性蔑視の宗教なのか?仏教史における男性観、女性観の変遷、『法華経』における提婆達多と龍女の即身成仏を通して検証する。
【目次】
中村元博士の序文
三枝充悳博士の序文
はじめに
第一部:検証・仏教は女性差別の宗教か?
第一章:仏教は女性蔑視の宗教か?
第二章:釈尊の公平な女性観
第三章:『テーリーガーター』の潑剌とした女性像
第四章:ヒンドゥー社会の偏った女性観
第五章:小乗仏教の差別的女性観
第六章:「三従」説と「五障」説の出現
第七章:大乗仏教による女性の地位回復
第八章:「変成男子」の意味すること
第二部:男性原理・女性原理で読む日蓮
第一章:日蓮の男性観、女性観
第二章:男性原理と女性原理の本迹
第三章「二求両願」に見る男性観、女性観
第四章:提婆と龍女の成仏は一体
第五章:「一念三千」と「南無妙法蓮華経」の概略
第六章:一念三千の成仏から見た提婆と龍女
第七章:修徳・性徳としての提婆と龍女
第八章:「貪愛・無明の父母を害せよ」
第九章:明らかに見る智慧の大切さ
参考文献
〈解説〉アメリカの研究・出版事情から見た植木博士の業績──ムルハーン千栄子
あとがき
文庫版あとがき
植木雅俊・著
仏教思想研究家。日本ペンクラブ会員。1951年、長崎県島原市生まれ。島原高校卒、九州大学理学部卒。理学修士(九州大学)、文学修士(東洋大学)、人文科学博士(お茶の水女子大学)。東方学院で中村元博士の下で印度学・仏教思想論などを学ぶ。著訳書に『梵漢和対照・現代語訳 法華経』上・下(岩波書店、毎日出版文化賞)、『仏教、本当の教え』(中公新書)、『仏教学者 中村元』(角川選書)、『差別の超克――原始仏教と法華経の人間観』(講談社学術文庫、お茶大提出博士論文)、『法華経とは何か』(中公新書)、『日蓮の手紙』(角川ソフィア文庫)、『日蓮の女性観』(法藏館文庫)、『梵文『維摩経』翻訳語彙典』『梵文『法華経』翻訳語彙典』(法藏館)などのほか、自伝的小説『サーカスの少女』(コボル刊)がある。
ISBN:978-4831826480
出版社:法藏館
発売日:2023/5/12