仏教文化の原郷 ―インドからガンダーラまで―
仏教文化の原郷 ―インドからガンダーラまで―
伽藍、仏塔、仏像、都市、東西文化交流・・・近代以降、埋もれた聖跡を求めて数多行われた学術探検隊による調査の歴史をたどりつつ、仏教聖地の往事の繁栄の姿をたずねる。長年、実地調査に携わった著者による仏跡案内。
【目次】
序 インド世界への憧れ
インダス文明の都市
天竺への憧れ
1 仏陀の世界を求めて
玄奘、天竺にはいる
埋もれた過去を掘る
2 仏教の時代に――僧伽と仏塔と都市
仏陀を求める人々と仏教教団
仏教寺院の出現
仏教石窟の造営
3 仏像誕生
ガンダーラとマトゥラー
4 壮大なる都市遺跡――ヘレニズムとの出会い
古代都市タキシラ
5 東西文化の交流――ガンダーラからバクトリアまで
暗黒期への挑戦
文化遺産への対応――開発と保存をめぐって
ガンダーラ調査の再開
アフガニスタンの石窟寺院
むすび ガンダーラに地域博物館を
参考文献
古代インド文化史年表
あとがき
付録
1 いま、ガンダーラで
2 ガンダーラ――東西文化の交流
3 バーミヤーン大仏の破壊
文庫版あとがき
西川幸治・著
1930年滋賀県彦根市生まれ。1954年京都大学工学部建築学科卒業,1959年同大学院工学研究科博士課程修了。工学博士。1960年より京都大学イラン・アフガニスタン・パキスタン学術調査隊に参加。以後,ガンダーラ仏教遺跡の調査にあたる。京都大学助手,講師,助教授,教授を歴任し,1994年停年退官,京都大学名誉教授。1995年滋賀県立大学教授,2001年同学長(~2005年3月)。2005年国際日本文化研究センター客員教授。専門は都市史,保存修景計画。〔著書〕『死者の丘・涅槃の塔 インド』(曽野寿彦との共著,新潮社,1970年),『日本都市史研究』(日本放送出版協会,1972年),『都市の思想――保存修景への指標』(日本放送出版協会,1973年。のちNHKブックス,1994年)『京都千二百年』(高橋徹との共著,草思社,1999年),『近江から望みを展く』(サンライズ出版,2005年)など。〔編著書〕『歴史の町なみ』全5冊(共編,日本放送出版協会,1979~1987年),その他調査報告書など多数。
ISBN:978-4831826664
出版社:法藏館
発売日:2024/5/10