ちえうみ
魏晋清談集 『世説新語』を中心として
魏晋清談集 『世説新語』を中心として

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感動と快感をもたらす言葉と行動によって語り伝えられる魏晋時代の人物。三国志の英雄や竹林の七賢をはじめ、3~5世紀に生きた貴族、武人、文人の精神、時代のエートスを警抜で機知に富むだ表現で活写する短篇342条を抄訳。
【目次】
解説
一 『世説新語』――真実をうがつ
二 魏晋の時代――単眼から複眼へ
三 『世説新語』の評価
四 本書の構成
第一部 清談がつづる魏晋小史
一章 三人の英雄たち (一~一四話)
二章 司馬氏の抬頭(一五~二一話)
三章 つかの間の天下統一(二二~三二話)
四章 江南の囚われ人(三三~四〇話)
五章 苦悩する東晋王朝(四一~五六話)
六章 桓温の登場(五七~七七話)
七章 謝安の勝利(七八~九四話)
八章 東晋王朝の落日(九五~一〇六話)
第二部 人間、この複雑なるもの
一章 竹林の七賢(一一三~一七七話)
二章 学問(一七八~一八九話)
三章 哲学と文学(一九〇~二〇五話)
四章 談論(二〇六~二二三話)
五章 名言(二二四~二三五話)
六章 正義派、またはまじめ人間(二三六~二四七話)
七章 意地っぱり(二四八~二五四話)
八章 豪気(二五五~二六〇話)
九章 恐るべき子供たち(アンファン・テリブル)(二六一~二六六話)
十章 女性たち(二六七~二七九話)
十一章 残酷物語(二八〇~二九六話)
十二章 さまざまの慟哭(二九七~三〇四話)
十三章 神と仏(三〇五~三一三話)
十四章 琴棊書画(三一四~三二四話)
十五章 食いしん坊(グルメ)(三二五~三三一話)
十六章 酒(三三二~三四二話)
「法蔵館文庫」のためのあとがき
吉川忠夫・著
吉川忠夫(よしかわ ただお)
1937年、京都市生まれ。京都大学文学部史学科卒業、同大学院文学研究科博士課程単位取得退学。東海大学文学部専任講師、京都大学教養部助教授を経て、京都大学人文科学研究所助教授、同教授。2000年、停年退官、京都大学名誉教授。日本学士院会員。著書に、『六朝精神史研究』(同朋舎出版)、『王羲之』(岩波現代文庫)、『秦の始皇帝』(講談社学術文庫)、『侯景の乱始末記』(志学社選書)、『中国古代人の夢と死』『書と道教の周辺』(ともに平凡社)、『中国人の宗教意識』(創文社)、『読書雑志』(岩波書店)、『顔真卿伝』『六朝隋唐文史哲論集Ⅰ・Ⅱ』『三余続録』『読書漫筆』(いずれも法藏館)、『劉裕』(法蔵館文庫)など多数。
ISBN:978-4831826923
出版社:法藏館
発売日:2025/3/7