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ちえうみ

禅と心理療法 28の症例にみる公案の智慧

禅と心理療法 28の症例にみる公案の智慧

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禅の公案は、現代の心の苦しみにどのように役立つのか――。精神科医・臨床心理士として長年臨床に携わってきた著者が、禅の智慧と心理療法の接点を、28の具体的症例を通して描き出す。うつ、不安、強迫、対人恐怖、引きこもりなどの多様な悩みに対し、公案や禅的発想が治療の突破口となった実例を紹介。論理だけでは届かない心の深層に、公案がどのような変化をもたらすのかを平易に解説する。禅の歴史や思想をたどりながら、現代人の「生きづらさ」を見つめ直す一冊。

【目次】
前書き

第1章 禅とは
第2章 禅の歴史
第3章 菩提達磨
第4章 慧可から五祖弘忍まで
第5章 慧能と神秀
第6章 慧能の弟子たち
第7章 馬祖道一
第8章 馬祖の弟子たち
第9章 南泉と趙洲

【紹介事例】
●うつ病に対する夫婦合同面談
禅の公案「倒却刹竿」に関連づけながら、行き詰まった夫婦関係とうつ状態に向き合った事例。執着や固定観念を手放すことが、回復への糸口となった例。
●改善の見込みがないと言われた統合失調症患者の仏性探求
「仏性に南北無し」の公案を通して、絶望の中にあっても人間の可能性を見失わない姿勢を描く。本人の内面的変化が、治療の転機となった例。
●起業失敗とうつ状態からの再生
財産や人間関係を失い深刻な抑うつに陥った人物が、「本来無一物」という禅の思想に触れ、自分を縛っていた価値観を問い直していった例。
●強迫性障害と「心はどこにあるのか」という問い
考えすぎによって苦しむ患者に対し、「即心是仏」の公案的発想を用いた治療例。思考への過剰な執着から距離を取ることで、症状の改善を目指す。
●妻の食事作りを手伝うことで回復したうつ病患者
「馬祖胡餅」の公案に重ねながら、特別な理論ではなく、日常の具体的な行為の中に回復の契機があることを示した印象的な事例。
ほか、28の臨床例を掲載。

 

平井孝男・著

平井孝男(ひらい たかお)
1949年、三重県上野市に生れる。1974年、金沢大学医学部を卒業後、大阪大学病院精神科、大阪逓信病院神経科、仏政府給費留学、榎坂病院、淀川キリスト教病院精神神経科を経て、1991年4月、平井クリニックと新大阪カウンセリングセンターを開設。現在、平井クリニック院長、新大阪カウンセリングセンター長を務める。精神科医。臨床心理士。
著書として、『心の病の治療ポイント』『境界例の治療ポイント』『うつ病の治療ポイント』『カウンセリングの治療ポイント』『難事例と絶望感の治療ポイント』『統合失調症の治療ポイント』『精神分析の治療ポイント』『夢分析の治療ポイント』(以上創元社)、『心理療法の下ごしらえ』(星和書店)、共著として『癒しの森』(創元社)、『心理療法におけるからだ』(朱鷺書房)などがある。


ISBN:9784831857262
出版社:法藏館
発売日:2026/07/15

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