新アジア仏教史13 日本III 民衆仏教の定着
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「近世仏教堕落論」は超え難い大きな壁であったが、近年の新しい研究によりそれは乗り越えられつつある。近世国家の幕開けとなったキリシタンとの邂逅、そして仏教との交渉、研究が進む寺檀制度の新たな姿、民衆の中に根付いた勧進の宗教者などの多様なアプローチ。「近世こそが仏教が民衆化した時代である」。近世における民衆仏教信仰、寺院の生き生きとした仏教世界を探る。
末木文美士・編(スエキ・フミヒコ)
1949年、山梨県生まれ。東京大学文学部印度哲学科卒業、同大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。博士(文学・東京大学)。東京大学大学院人文社会系研究科教授を経て、国際日本文化研究センター教授。専攻は仏教学、日本思想史。主な著書に、『日本仏教史―思想史としてのアプローチ―』『鎌倉仏教形成論―思想史の立場から―』『日本宗教史』などのほか、論文・共著・編著書等が多数ある。
【目次】
第1章 キリシタンと仏教
第2章 近世国家と仏教
第3章 仏教と江戸の諸思想
第4章 教学の進展と仏教改革運動
第5章 幕府寺社奉行と勧進の宗教者―山伏・虚無僧・陰陽師
第6章 「葬式仏教」の形成
特論Ⅰ 仏像を通して見る古代日本の仏教
特論Ⅱ 仏教建築の変遷
ISBN:9784333024414
出版社:佼成出版社
発売日:2010/11/30