生き方、ちょっと変えてみよう あなたはじつは仏の子
生き方、ちょっと変えてみよう あなたはじつは仏の子
子どもも大人も「勝ち組」への競争を強いられる現代日本社会。その敷かれたレールから降り(=世間の価値観を手放し)て「少し損をする」ことで、幸せに生きるための道が切り開かれると提案する一冊です。世間の「常識」に沿った生き方をちょっと変えて、出世間(宗教)的な価値観に立ってみることで人間らしく生きられる――長年著者が訴えてきたメッセージに基づいて編み上げられた、読み切りエッセイ全76話。姉妹本に、『のんびり、ゆったり、ほどほどに』(小社刊)があります。
ひろさちや
1936年(昭和11年)、大阪市に生まれる。東京大学文学部印度哲学科卒業、東京大学大学院人文科学研究科印度哲学専攻博士課程修了。1965年から20年間、気象大学校教授をつとめる。退職後、仏教をはじめとする宗教の解説書から、仏教的な生き方を綴るエッセイまで幅広く執筆するとともに、全国各地で講演活動をおこなう。厖大かつ多様で難解な仏教の教えを、逆説やユーモアを駆使して表現される筆致や語り口は、年齢・性別を超えて好評を博する。2022年(令和4年)、逝去。おもな著書に、『仏教の歴史(全十巻)』『釈迦』『仏陀』『大乗仏教の真実』(以上春秋社)、『お念仏とは何か』『禅がわかる本』(以上新潮選書)、『生き方、ちょっと変えてみよう』『のんびり、ゆったり、ほどほどに』『インド仏教思想史(上下巻)』『〈法華経〉の世界』『『法華経』日本語訳』『〈法華経〉の真実』『親鸞を生きる』『道元を生きる』『空海を生きる』『法然を生きる』『一遍を生きる』『最澄を生きる』『栄西を生きる』(以上佼成出版社)などがある。
【目次】
1仏国土における幸福
2大乗仏教の戒の精神
3あるがままに生きなさい
4自分勝手な信仰
5不可思議ということ
6おまかせする
7中道の精神
8迎合するな!
9気兼ねをするな!
10所有権は誰にあるのか?
11苦海に生きる力
12ないものねだり
13共命鳥の失敗
14座らないでいる布施
15世間を馬鹿にする
16反省するな!
17仏教は道徳ではない
18不殺生戒の意味
19「こだわるな!」
20驚きました……
21蠅叩きと蠅取紙
22不完全な人間
23最後のわら
24繋驢●(ケツ)
25約束の破棄
26『法華経』の教え
27ほとけさまが決められる
28草を食べない死んだ牛
29仏教は知恵の宗教
30「四方サンガ」の理念
31この世は「火宅」
32世間に左右されるな!
33不幸な人を忘れるな!
34いい世の中と悪い世の中
35「空」とは何か?
36仏は魔法使いではない
37「信じる」ということ
38仏教者のあるべき姿
39煮えたぎる銅汁
40心のうちにある差別
41「諸法実相」とは……
42サイコロで決める
43世間の物差し
44彼岸に渡れ!
45「イスラーム」と「南無」
46仏教は出世間の教え
47影から逃げる
48お地蔵さんか観音さまか
49「南無」の意味
50仏に対する祈願
51お浄土での和解
52「明らめ」とは何か?
53人間はみな阿呆
54他力の信仰
55地獄の心、菩薩の心
56「南無」の心
57殺されてよいのか!?
58マングローブの林
59真実の言葉
60自己責任ではない
61犬猫の極楽往生
62貧乏神と福の神
63所有権の移転
64仏教者らしい問い
65世の中の改革
66欠点を好きになる
67金に頭を下げる
68仏教原理主義者
69生物の多様性
70奇妙な「買い物」の論理
71「諸法実相」の教え
72わたしだけは……
73「無宗教」を考える
74負けるが勝ち
75仏への全権委任
76仏教者としての信仰
ISBN: 9784333028085
出版社:佼成出版社
発売日:2019/8/15