『法華経』のはなし 久遠の思想と菩薩への道
『法華経』のはなし 久遠の思想と菩薩への道
日蓮教学、法華経思想研究の泰斗が身近な言葉で解く『法華経』入門の最適書。多くの僧や歌人の詠んだ和歌の背後にある『法華経』信仰に縁を結んだ人生観などを味わいながら、各品の成り立ちや歴史、法華経文化について言及。
渡邊寶陽
昭和8年(1933年)、東京に生まれる。立正大学仏教学部宗学科卒業、立正大学大学院博士課程単位取得。文学博士。立正大学仏教学部教授、立正大学学長などを歴任。立正大学名誉教授。法立寺(東京都足立区)前住職。おもな著書に『日蓮宗信行論の研究』(平楽寺書店)、『日蓮仏教論――その基調をなすもの』(春秋社)、『宮澤賢治と法華経宇宙』(大法輪閣)などがあるほか、共著書および編著書、論文が多数ある。
【目次】
1「法華経」と春を待つ心
2栴檀の芳しい香りが喜びの心を開かせる
3平等の教えを開き示す
4法華経の意義が開かれたポイント
5ブッダの導きに生かされる
6仏の知見に入らしめる
7因縁と譬喩と言辞と
8苦悩多き世に生きることは
9ブッダ釈尊のほんとうの願いに出会うこと
10迷子になった子どもと五十年ぶりに再会した父のお話
11小さな草にもこころが宿っている
12苦難の修行の道にもオアシスが
13香風来たりて新しきものを雨(ふ)らす
14遥かなる道を歩む
15私たちは、果たして仏道を成就することが出来るのか?
16阿難尊者と羅睺羅の願い
17柔和ですべてをゆるすブッダの衣につつまれて
18多宝塔が空中にとどまり釈尊が多宝如来に招かれ座す
19「悪人・女人」の成仏をあきらかにするおしえ
20「女人成仏」の祈り
21他土の勧進流通を誓う菩薩たち
22逆境を堪え忍んで法華経を説く菩薩たちの誓い
23世相が悪い時代に仏道を生きる四つの道
24湧き出るように六万恒河沙の菩薩が出現する
25ブッダ釈尊が自ら久遠の寿命をあきらかにする
26久遠の釈尊の導きを信ずることこそ菩薩道のはじまり
27一念の「信」よりも基本となる「随喜」の功徳を讃える
28『法華経』を受持・読誦・解説・書写する功徳
29『法華経』を身をもって読んだ常不軽菩薩の尊い生き方
30末の世の「法華経」の救いを誓う地湧の菩薩の願い
31すべての菩薩に入滅後の教えを託すブッダの願い
32衆生の悩み・悦びを聞き届ける妙音菩薩と観世音菩薩
33諸菩薩が持経の功徳を陀羅尼に託して説く
34わが子に導かれる国王のおはなし
35普賢菩薩が白象に乗って守護を説き明かす
36『法華経』は、菩薩道に生きるおしえを説く経典
ISBN:9784333028108
出版社:佼成出版社
発売日:2019/7/8