別れの前に読むブッダのことば

両親と、伴侶、あるいは勤務先と…。避けることのできない様々な「別れ」。苦を乗り越える道を説くブッダの言葉に耳を傾ければ、別れを柔軟に受けとめる心が得られます。新しい人生を切り拓くための全6章。

奈良康明・監修／新サラリーマン生活研究会（代表 田中治郎）・編著

奈良康明（なら・やすあき）
駒澤大学名誉教授。曹洞宗総合研究センター所長。１９２９年千葉県生まれ。東京大学文学部印度哲学梵文学科卒。東京大学大学院、カルカッタ大学大学院修了。文学博士。著書に『ブッダ　知れば知るほど』(実業之文化社)『道元の世界』(日本放送出版)『道元の二十一世紀』(東京書籍)『まん中が中道か』(佼成出版社)などがある。

田中治郎（たなか・じろう）
㈱みち書房代表。１９４６年宮城県生まれ。横浜市立大学卒業。資生堂、鈴木出版勤務を経て現在、編集プロダクションを経営するかたわら、仏教書などの執筆にあたる。著書に『英語で話す「仏教」Ｑ＆Ａ』(講談社イン夕ーナショナル)、『図解 仏教のことが面白いほどわかる本』(中経出版)などがある。

新サラリーマン生活研究会
「新サラリーマン生活研究会」は、混迷の時代に翻弄されながらも自己実現を目的に、仏教真理に基づいた生き方を考えるサラリーマンたちの集まりです。

【目次】

前書き

第一章　職場との別れを乗り越える
リストラに対する心がまえ
恨みは自分を金縛りにする
敵よりも己に克て
競争を超えるもの
定年という会社との別れ
プライドが生み出す悲劇
仕事の奥にある本質を見よう
肩書きに意味はない

第二章　伴侶との別れを乗り越える
伴侶を亡くすということ
横死という悲劇
滅びと救い
ほんとうの癒しとは
悲しきものは男女の別れ
不適格な伴侶といっしょになったとき
離婚の原因
愛と愛執

第三章　わが子との別れを乗り越える
子どもは「わがもの」か
子どもはいつかは離れていく
親である前に一人の人間であれ
子どもは鼓舞して送り出そう
苦も永遠には続かない
涅槃への道
みんなが家族を亡くしている
人の生は長い輪廻の一瞬

第四章　父母との別れを乗り越える
苦しみの真理
教えの継承
みんなが自分の父母、兄弟
此岸の目と彼岸の目
永遠に親と別れない方法
最上の真理を見る
命の継承
善因の中に善果はある

第五章　友人や恩師との別れを乗り越える
ゆきなちゃん、ごめんね
苦悩を離れた境地
別れを惜しむべき友
わが師の恩とは
心の友
自力と他力
別れの前に出会いを
前向きの別れ

第六章　自身との別れを乗り越える
死の受容
ブッダの伝えたかったこと
究極の依存
死を乗り越えてより充実した生を
中高年者の深刻な自殺
善・悪とはなにか
自我との別れ
信じるということ
あとがきに代えて

ISBN：9784333020201
出版社：佼成出版社
発売日：2003/7/30