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ちえうみ

蓬州宮嶋資夫の軌跡 アナーキスト、流行作家、そして禅僧

蓬州宮嶋資夫の軌跡 アナーキスト、流行作家、そして禅僧

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小説家・僧侶であった宮嶋資夫(1886―1951 みやじま すけお 僧名・蓬州)の評伝。プロレタリア文学から童話作家、禅門での出家、晩年は念仏信仰という特異な一生を作品と時代考証とともに描く。当局からの弾圧、労働運動への懐疑、転向、禅修行、経典研究の足跡は興味深い。宮嶋資夫は、小説家、僧侶。初期プロレタリア文学としての大正労働文学の担い手であった。雑誌『近代思想』によって大杉栄を知り、アナキズム、サンジカリズム系の労働運動に近づいた。1916年(大正5)には大正期労働文学の先駆作品となった処女作『坑夫』を刊行、その後本格的文筆活動に入ったが、のちに思想的煩悶から仏門(京都・天龍寺)に入り、昭和26年京都にて没した。評論集『第四階級の文学』(1922)、自伝『遍歴』(1953)などのほか、仏教関係の著作も多い。文学と革命、絶望と仏教信仰などを核心に捉えつつ、戦争に向かうあの時代に仏教界がどんな対応をしたのかなどを明らかにしていく意欲作。

黒古一夫
一九四五年一二月、群馬県に生まれる。群馬大学教育学部卒業。法政大学大学院で、小田切秀雄に師事。一九七九年、修士論文を書き直した『北村透谷論』(冬樹社)を刊行、批評家の仕事を始める。文芸評論家、筑波大学名誉教授。
主な著作に『立松和平伝説』『大江健三郎伝説』(河出書房新社)、『林京子論』(日本図書センター)、『村上春樹』(勉誠出版)、『増補 三浦綾子論』(柏艪社)、『IQ84批判と現代作家論』『葦の髄より中国を覗く』『村上春樹批判』『立松和平の文学』『黒古一夫 近現代作家論集全六巻』『「団塊」世代の文学』(アーツアンドクラフツ)、『辻井喬論』(論創社)、『祝祭と修羅─全共闘文学論』『大江健三郎論』『原爆文学論』『文学者の「核・フクシマ論」』『井伏鱒二と戦争』(彩流社)、『原発文学史・論』(社会評論社)他多数。
(※略歴は刊行時のものです)

【目次】
第一部――「作家」への道
第1章 労働文学作家の誕生
第2章 作家への道
第3章 作家宮嶋資夫
第4章 童話作家宮嶋資夫――「自己救済」としての童話

第二部――「仏門」生活
第5章「仏門」に入りて
第6章 ベストセラー『禅に生くる』の秘密
第7章「禅」(修行)を書く
第8章「禅」への懐疑か?――『坐禅への道』・『勇猛禅の鈴木正三』 
終章 「真宗」に帰す
宮嶋資夫・年譜(附・著作目録)

ISBN:9784333028481
出版社:佼成出版社
発売日:2021/05/30

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