現代「神道」講座 寛容と共生のこころ

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周知のように神道は明治維新から第二次世界大戦敗戦までの数十年間をのぞいて、自然信仰(アニミズム)や仏教と融合(習合)し、日本人にとっていわば根源的存在(血・肉・骨)となっている。それは習俗、儀礼、ならわしなどとして、合理的デジタル社会となった現在でも習慣的に行われているし、人気アニメの舞台として取り上げられた神社がいわゆる「聖地」と言われ、多くの若者を中心に絵馬の奉納を目的とする「巡礼」が流行し続けている。また環境問題が語られるとき必ずと言っていいほど「鎮守の森の思想」や「式年遷宮」といった神道に関することばが取り上げられている。本書は、気鋭の神道学者による幅広い視野から書き進められた一般向け教養書といえよう。

藤本頼生
1974年岡山県生まれ。國學院大學神道文化学部教授。國學院大學大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(神道学)。WCRP日本委員会平和研究所所員。著書に『神道と社会事業の近代史』(弘文堂)、『神社と神道がよ~くわかる本』(秀和システム)、『鳥居大図鑑』(グラフィック社)など。(※略歴は刊行時のものです)

【目次】
はじめに
序章 多様性を許容し合う社会――神道理解の可能性
第一章 日本神話が伝える豊かな世界観――今を生きる私たちへのメッセージ
第二章 日々、神々を祀り、神を丁重に敬う――清く明るくより良く生きる
第三章 神道を暮らしに活かす――いま一度知りたい「神社の役割」
第四章 人々の暮らしと神社――いつも見守り安寧をもたらす
第五章 少子高齢化の進行と過疎化――地域の宗教施設が直面する課題
第六章 元気な子供の声が聞こえる鎮守の森――神社での「人間教育」
第七章 神前を守護するさまざまな「神使」――地域神社の由縁や人々の祈り
第八章 工匠の技で築く――「文化共存の姿」
第九章 感染症の厄難と神社――防疫を願う人の心に寄り添う
第十章 あらゆる場所に神を祀り安寧を願う――現代社会における鎮守の神
第十一章 相撲の歴史と神道――五穀豊穣を祈念し、豊凶を占う
第十二章 民間信仰で奉斎される石碑や石塔――神々の共生の姿
第十三章 貴重な資材をよりよく生かす――式年遷宮に見る持続可能な開発
第十四章 未来を共に――なくてはならない自然の恵み
第十五章 動植物の彫刻で精神世界を伝える――時代とともに発展を遂げた社寺建築
第十六章 平和・幸福を希求――人々の祈りと神社とのつながり
第十七章 地名と神社――歴史や伝統を後世に残す努力を
第十八章 御神木・地域の森林の大切さ――いかに後世に守り伝えていくか
第十九章 豊かな実りをもたらす神助に感謝――神々と酒との縁に思いを馳せる
第二十章 個々の神社や御祭神を示すシンボル――神社の歴史や由緒が分かる神紋
第二十一章 日本の神々と人と馬との関係――社会を支え、神を乗せる貴重な存在
第二十二章 雨や熱を運ぶ「風」に感謝――農耕の無事を神々に祈る
第二十三章 古来、災禍を祓う――各地の銘菓に見る神道の心
終章 人々と共に歩み続ける神社――共生の思想の素晴らしさに気づく
おわりに
【付録1】Q&A 神道の基礎知識
・神道の開祖(発生)は?・神とはどんな存在?・神道における霊魂(みたま)の存在は?・「ご神体」とは何?・信仰の心得は?・「死」と死後の世界をどう考えるか?・人は「神」になれる?・聖典はあるの?・唱える言葉は?・神職とはどんな存在?・戒律はある?・信仰の心得はあるの?/「罪・穢れ」と「祓」について
【付録2】 主な神社信仰と歴史
・伊勢信仰(神明信仰)・八幡信仰・稲荷信仰・浅間信仰・住吉信仰・出雲信仰・諏訪信仰・祇園信仰(天王信仰)・天神信仰・熊野信仰・白山信仰・日吉信仰(山王信仰)・宗像信仰/厳島信仰・春日信仰・愛宕信仰/秋葉信仰

ISBN:9784333029150
出版社:佼成出版社
発売日:2024/2/28