ちえうみ
幸福への條件 仏教的人生論
幸福への條件 仏教的人生論


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すべての人が求める幸福。しかし、その幸福は決して永遠に満たされるものではないと言われる。では、どこに真の充足があるのか――本書は、その問いを仏教に求める。著者・金岡秀友は、科学や物質的な追求では得られない「真実の幸福」を明らかにするため、仏教の深遠な知恵を読み解く。信仰、智慧、実践、悟りの四つの視点から、人間の生き方を探求し、迷い多き現代に指針を示す一冊。
金岡秀友
1927年-2009年。埼玉県に生まれる。東京外事専門学校(現東京外国語大学)蒙古科および東京大学文学部印度哲学科卒業。東京大学大学院人文科学研究科印度哲学専攻博士課程単位取得満期退学。文学博士(東洋大学)。専門はインド哲学、仏教学、密教学。大倉山文化学院研究員、東洋大学文学部教授などを経て東洋大学名誉教授。妙楽寺(東京都八王子市)住職などを歴任したほか、1967年に日本印度学仏教学会賞を受賞する。著書や論文が多数ある。
(※略歴は刊行時のものです)
【目次】
はしがき
信ずべきものを求めて=正しき信
人はつくられたものか
人はつくられたものではない
鬼に食われたのは誰だ
智慧をともなう信
わが仏尊しという信=宗派のなりたち
神話的歴史=教判
わが経を讃える
お経のつくり方
大乗非仏説
仏教に偽経なし
仏説=仏教の教説
信は能入・慧は態度
理解による信・理解以前の信
信は心をして浄らかならしむ
真実なる智慧は何か=正しき解
物質と精神の復興
メイドさんの待遇
嫁と姑
精神の飢えを救う
人生の四つの目標
八つの正しい道
十の善き法語
人となる道
十二の因縁
無知=悪
弘法大師の毒舌
新井白石と仏教
白石のキリシタン問答
白石のキリスト教攻撃
神への仏教の論難
悪をにくむ智=不動明王
幸福な王子と観音様
われらのなすべきこと=正しき行
ひとりへの愛・すべてへの愛
ぼさつ=他への愛に生きるもの
釈尊は前の世で何をしたか・月の兎
ぼさつのガナ=大乗教団
門跡寺院
帝師の伝統
天皇に祟った菅原道真
天皇も地獄に堕ちる
理想の帝王像
帝王の権威
仏法と王法
日蓮の行跡をたずねて
幸福はどこに=正しき証
幸福とは
日常の幸福
幸福を充たす
幸福を壊すもの
心の底の畏れ
釈尊の奇跡
神変・奇跡の意味
感情の形式
釈尊と呪術
祭祀・儀礼で得られるもの
日常の欲望と最高の理想
おわりに
出版社:佼成出版社
発売日:1966/4/25